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個人プロジェクト

この度駒込倉庫にて、2019年4月20日より5月12日まで、Vincent Ruijters Solo exhibition「Breathing IN/EX-terior」を開催する運びとなりました。本展「Breathing IN/EX-terior」は、オランダ人アーティスト・ヴィンセント・ライタスによる個展です。ライタスは、「Intimacy as Aesthetics 美学としてのインティマシー」という観点を核に、自身の内的情動空間を物質空間として建築的にモデル化する作家です。彼の作品はメディア・テクノロジーを通して、身体感覚としての触覚性をデザインすることで、自己の内面と外的な空間を横断するインティマシー(Intimacy、親密性)を模索しています。.本展では、4点の新作が展示され、「風」という自然現象や「呼吸」といった身体感覚を主軸に、彼の情動的なインテリア(内面)を秩序立てて物質化します。一方で、日々即興的に描いてきたドローイングや私写真的なスナップによって提示される日常生活の雑多な感覚を通して、私空間と外的空間の混沌とした関係性も提示します。彼の生み出す「インティマシー」という概念的装置を通して、情動的な内的空間としてインテリアと、外的空間としてのエクステリアの関係は、現代のテクノロジーによって産まれるコミュニケーションの秩序とカオスのはざまで揺れ動く、セミ・カオティック(準-混沌的)な現象として立ち現れるでしょう。

助成 アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、オランダ大使館
監修 長谷川祐子(東京都現代美術館参事、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)
キュレイトリアルアシスタント:三宅敦大 (東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科修士課程)